“Irreversible Damage”への反論まとめ

アビゲイル・シュライアー(Abigail Shrier)によるIrreversible Damage (2020)の訳本が、『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』として、産経新聞出版より出版されます。詳細な批判や問題点の指摘は後日したいと考えていますが、取り急ぎ、すでにある反論や反論となる論文等をまとめました。また、りんごの人さんも同様の記事を先に書かれています。本記事と重なる文献もありますが、異なるものもありますので、ぜひ、そちらも参考にしてください。一応、こちらはコミュニティ外の方、特に「でも『学術』的には~」となってる方へ向けたものとして考えています。

あくまでIrreversible Damageやそれを支える主張自体の批判を中心とするため、トランス差別以外にも、Nワードを繰り返したりユダヤ系の方を差別したりしているJoe RoganのポッドキャストにShrierが出演したことや、出版元であるRegnery Publishingが、AIDSの原因はHIVではなく薬物の使用であると主張する本環境保護ムーブメントは共産主義者の陰謀であると主張する本などをこれまでも刊行してきた、自称「アメリカ随一の保守出版社」であることは、ここに簡単に記すだけにとどめます。

以下、多くは英語で、一部は高度に専門的です。DeepLGoogle Translateなどのサービスも、適宜活用していただけたらと思います。なお、リンク先では、本書の表紙がそのまま表示される場合があります。注意をつけていますが、抜けがあるかもしれませんので、ご注意ください。

まとめに代えて、本件に関する自分の認識・見解を最後に述べさせてもらいました。末尾には簡単な用語のまとめおよび補足情報もあるので、適宜ご利用ください。その他のLGBTQ+に関する基本的な概念や用語の説明は、「LGBTQ+ wiki」や「LGBTQ+ってなに?に対するわたしなりの文章」を参考にしていただきたいと思います。

刊行後、おそらく日本語での批評・批判も増えると思いますので、後日更新するかもしれません。あらゆる資料を網羅するつもりはないし、実際できませんが、よく言及されるものや問題がわかりやすいものを中心に選んだつもりです。このリストは自由に二次配布等していただいて構いません。その他、追加で記載すべき情報やして欲しい情報がありましたら、お気軽にBluesky、Instagram、Twitterなどでご連絡ください。

本文中で言及および引用した文献一覧(BibTeX)

Googleについて

比較的わかりやすくつかいやすいためGoogle Driveを用いていますが、Google社がイスラエル軍を支援し、パレスチナの方の虐殺に加担してる件についてはここを参照ください。また、これに抗議した社員が異動を求められた件はここ、退職させられた件についてはここをご確認ください。

““Irreversible Damage”への反論まとめ” の続きを読む